襟を正してくれる原体験

 

かまぼこをつくるのに
使われている白身魚には
たくさんの種類があるんだけども

 

代表的なのは
スケソウダラ
グチ
タイ
ハモなど

 

その他にも
サメやオキギス
トビウオなどなど

 

様々な魚種が
練り製品へ生まれ変わっています

 

原体験の話

 

何年か前に
練り製品の原材料となる魚を釣り上げる
漁船にのせていただいたことがあります

 

その理由は原材料の一つとなる魚を
どのように獲るのかを知りたくて

 

明朝3時に漁港へ集合
諸々の準備をして
4時に出船

 

酔い止めも飲んだ
お腹の具合も大丈夫
なんだか緊張して
一睡もできなかったことだけが
ちょっとだけ不安

 

でもその不安をかき消すほどの
好奇心でいっぱい
という状態で出船

 

漁場に着くまで
船が進んでいる時は
元気ピンピンだったのですが

 

問題が発生したのは
漁場についてから

 

場所は相模湾
瀬戸内海のべた凪で
育った私には
波が荒くて荒くて。

 

漁師さん曰く
「今日は凪だよ」
とのこと

 

なんとか波の揺れにも
慣れてきたところで
漁のスタート

 

漁の仕方は
いかの切り身を数千本の針につけ
針のついたロープを

水深200〜600メートルの
深い海に垂らしていき
仕掛けていきます

 

私が手伝えることは
もちろん無く
黙々と餌のついたロープのようなものを
海へ落としていく漁師さんの姿を
見ていました

 

体感時間としては
1時間半〜2時間ほど
ロープを海へ落としていってたと
思います

 

ロープを海へ落としている間
最初のうちは漁師さんの姿を
見ていられたのですが

 

そのうちに
ひどい船酔いと
寒さに耐えきれず
(3月だったから
むちゃくちゃ寒かった)

 

そのまま気絶をするかのように
寝てしまっていました

 

ハッと
気がついた時には
朝日が登り始め
次々と狙いの魚が
釣り上がっていました

 

目が覚めた時には
申し訳なさの嵐ですよ

 

お願いをして
大事な漁に付き添わせてもらってるのに
足手まといなことばかりして
私の大馬鹿もの!!!

 

ただ今でも
目覚めた時に見た光景を
匂いも含めてはっきり覚えていてね

 

日に焼けた漁師さんが
黙々とロープを引くと
狙っていた深海魚が
続々と引き上げられ

 

鱗や目玉
そして水面に朝日が反射して
目の前の景色全てが
輝いていたんですよね

 

その光景に
見惚れ続けているわけにはいかず

すぐさま漁師さんへ
寝てしまっていたことを
詫びると

 

がははははーーーー
と笑いながら
みんなそんなもんよーーー
それより寒くないかい??

 

と優しい声をかけてもらい
なぜ漁師の道へ進んだのか
なぜ蒲鉾屋の道へ進もうと思ったのか
などといった話をしながら
帰路へ

 

漁港へ着いたら
漁師さんの奥様たちと一緒に
縄の片付けと
翌日の漁の準備をしてお昼前に解散

 

この体験を通して
私が感じたことは3つ

 

1、漁というのは
命がけだということ

 

2、私たちの生業は
魚の命をいただいていること

 

3、真剣に取り組む人の
後ろ姿はとてもかっこいい
(男女ともに)

 

なんだか当時感じた
上の3つを
ふとしたタイミングで
時折思い出します

 

あの時のせてもらった漁師さんに
恥じない仕事が
自分にはできているのか?

 

自分の襟を正してくれる
原体験ができたことが
ありがたいです

 

あなたにも大切な
原体験ってありますよね

 

また会えた時に
そういう話ができると
嬉しいです

 

練りものコンシェルジュ
いずえりでした

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